SFAとはSales Force Automationの略で、属人化しがちな営業情報をデータとして蓄積し、営業状況を可視化するツール(営業支援ツール)です。
この記事では、SFAの機能や導入のメリット、ツールの選び方のポイントを紹介します。
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この記事の内容
SFAとは?
SFAは、企業の営業活動における情報全般をデータ化して蓄積や分析することができます。
営業プロセスの見える化、属人化されがちな営業情報の共有、営業活動の効率化を実現させ、営業組織の目的達成を強力に後押ししてくれるのです。
SFAについては、こちらの記事内で詳しく解説しています。
関連記事:SFAとは?CRMとの違いは?|意味・役割・主な機能を徹底解説
SFAの7つの基本機能
SFAは、導入をしてからがスタートです。よく、SFAは魔法のツールではないと言われますが、全くその通りで活用して初めて成果が得られるツールなのです。
SFAには基本的な機能として、
- 顧客管理機能
- 案件管理機能
- 商談管理機能
- 営業プロセス管理機能
- 予実管理機能
- 行動管理機能
- スケジュール管理機能
- レポーティング機能
があります。以下で各機能についてご紹介してますので参考にしてください。
尚、各機能の紹介はクラウド営業支援ツールMazrica Sales(旧Senses)を例にして解説しています。
顧客管理機能
顧客管理機能では、企業名をはじめ、住所、電話番号、担当者、決済者の情報などを管理します。
過去のコミュニケーション履歴なども残せるため、担当者以外でも素早く顧客の情報を引き出し、対応することが可能です。
商談件数が増えると、「どの顧客がどのような課題を抱えているのか」「次はいつ頃アプローチをしたら良いのか」といった顧客一人ひとりの情報を適切に管理できなくなり、対応漏れやミスなどを引き起こして機会損失を招きかねません。
例えば、Mazrica Salesの顧客管理機能では、顧客情報に紐づいて商談履歴や契約履歴などを一元管理できるため、対応漏れを防ぐことができます。
案件管理機能
案件管理機能では、「担当者」「取引先企業」「提案サービス(商品)」「受注見込額」「営業フェーズ」「受注確度」を確認することができます。
案件の基本情報が見える化されることで、「あの案件どうなっている?」などといった進捗状況を確認する手間が省け、案件の中身に関する具体的な話から入ることができるため、営業組織全体のコミュニケーションの質が高まります。
口頭による個々の案件進捗状況の確認をする必要がなくなることで、営業会議などもスムーズに進めることができ効率化が測れるという点からも、案件管理情報の入力は徹底させていかなくてはなりません。
案件管理については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:案件管理/商談管理システム・アプリ比較10選|おすすめツールを紹介
商談管理機能
商談管理機能では、「訪問目的」「過去の商談内容」「商談進捗状況」「次回アクション予定」といった、商談の詳細情報を確認することができます。
商談内容が見える化されることで、売れている営業パーソンは、商談先でどういった内容の話をしているのか、どういった資料を作成しているのかといった営業ナレッジを社内で共有することができます。ナレッジの共有により組織全体の営業パフォーマンスの向上に活用できます。
また、時系列で商談内容を確認することができるので、失注した案件の分析をする際にも活用できます。
失注原因が初回の提案内容によるものだったのか、それともリードタイムが掛かり過ぎてしまったことに原因があるのかといった振り返りができ、改善点や次の一手を導き出すことができます。
営業プロセス管理機能
営業プロセス管理機能では、営業パーソンの日々の行動を時系列で表示されることで進捗状況を簡単に把握できます。
チームメンバーの行動状況や抱えている案件がどういったフェーズまで進んでいるのかを確認する際に便利な機能です。
これも商談管理機能同様、上司や売れている営業パーソンが、どういった行動を取っているのか、メールや電話のタイミングを参考にすることができるため、組織全体の営業パフォーマンス向上に活用できます。また、案件のバッティングやスケジュール漏れなどを防ぐことができます。
関連記事:営業プロセスの見える化—その効果や営業力強化のポイントとは?
予実管理機能
予実管理機能は、「案件」「期間」「営業パーソンごとの売上実績」「売上予測」を確認できる機能です。
グラフ表示もできるレポーティング機能を活用することで、簡単に把握できます。営業会議の資料も簡単に作成できるため非常に便利な機能です。
SFAの導入を検討する上で、Excelでの予実管理から脱却したいという理由を挙げる企業は多くいます。
売上予測を一瞬で確認することで、目標達成における現状の立ち位置を素早く把握し、常に先手を打つことができるようになります。
予実管理については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:予実管理とは?エクセルやツールを活用した分析・管理方法
行動管理機能
行動管理機能は営業活動管理機能とも呼ばれ、営業担当が行う活動を可視化するための機能です。
取引先とのメールのやり取りや訪問履歴など、行動内容を案件に紐づけて管理ができます。
Mazrica Salesであれば、電話や商談で話した内容や提出した資料はツール内に自由に入力・添付でき、送信したメールは自動で取り込みがなされます。
行動管理を行うことで、行動の記録が案件履歴として蓄積されるため、商談後に内容を振り返ったり、ブラッシュアップして次の提案に活かすことができるでしょう。
また、他のメンバーに案件を引き継ぐ際には、データを探したり資料作成をしたりする手間が省け、スムーズに情報共有をすることができます。
レポーティング機能
SFAには、基本的に複数の分析レポート機能が搭載されています。
例えば、Mazrica Salesの場合、レポート機能の1つ「ファネル分析レポート」では、受注までの営業プロセスのうち、どのフェーズで失注したのか?をグラフ上で簡単に把握できる機能です。
案件維持率、次フェーズ進捗率、最終フェーズ到達率などが分析できるため、どの段階で失注しやすいのか?が把握できます
ボトルネックを改善するためのスキルアップを行うことで、最終フェーズまで到達する案件を増やし、受注率を上げることができるでしょう。
SFAに付随する便利な機能
次にSFAに付随する機能として、
- スケジュール管理機能
- モバイル機能
- AI機能
- セールスメトリクス機能
の4つを紹介します。
SFAに標準搭載されているもの、ベンダー独自に開発した機能などがあります。
スケジュール管理機能
スケジュール管理機能では、タスクや作業ごとの納期・期限を明確にすることで正確なスケジュール管理が実現します。
特定のプロセス全体の納期や作業期限を軸にして、細部の各工程に割く期間や期限を決めることで、管理が容易になるだけではなく、軽微な遅れやリスクにも迅速に気がつくことができます。
モバイル機能
クラウド型のSFAであれば、PCだけでなくモバイル対応のSFAも存在します。
一方で、SFAの中でもPCのみで使用できるタイプもあります。
仮にルート営業や訪問での営業活動が中心の営業パーソンであれば、移動中やちょっとした空き時間に、わざわざPCを開いて入力作業を行うのは面倒ですよね?
モバイル機能、モバイルアプリがあれば、移動中やちょっとした空き時間に営業活動の記録を残すことができたり、スマホで撮影した画像の文字情報を自動的に読み取って入力してくれる機能などもあります。
AI機能
営業領域に限らず、AIの活用は近年のビジネストレンドです。
AIを活用することで、よりデータドリブンな営業活動を実現できます。
例えば、Mazrica SalesのAI機能の1つ「AIフォーキャスト機能」では、各案件の受注予測と想定リスクを示唆してくれるため、「受注予測の高い案件を優先する」「受注予測の低い案件には注力的にフォローする」などの戦略を決めることができます。
また類似案件のデータから、効果の高いネクストアクションも提示。成功パターンをもとにしてネクストアクションを打ち出す「こともできるため、受注確度を高めることが可能です。
セールスメトリクス機能
SFAベンダー独自機能の一例として、Mazrica Salesの「セールスメトリクス機能」を紹介します。
セールスメトリクス機能とは、営業パーソン一人ひとりの成果や能力などを可視化できる機能です。
Mazrica Salesに蓄積されてきた案件データや営業行動データを基に、営業パーソンの強み・弱みを把握できます。
「売上」のみで営業を評価していた時代は終わり、多角的な視点で各営業パーソンの頑張りを評価する時代になっています。
単に営業実績のみだけではなく、個人の能力や仕事に臨む姿勢も評価することで、一人ひとりの特性や得意分野を把握でき、モチベーション向上や人材育成などにも繋がるでしょう。
他ツールとの連携機能
各SFAベンダーが開発し、提供できる機能には限界がありますが、外部ツールと連携することで、機能の領域と営業パーソン・組織の可能性を広げることができます。
SFAとのツール連携によって実現できる機能は様々あります。
SFAによっては、ツール連携できるもの、できないものもありますので、事前に確認してから導入するようにしましょう。
以下の項目ではSFAと連携することで、業務効率を上げる3つの機能について紹介します。
MA・CRMとの連携機能
SFAは主に営業領域の機能を有するツールです。MA(マーケティングオートメーション)はマーケティング領域を、CRMは顧客関係管理に関する領域で活躍するツールです。
SFA、MA、CRMそれぞれの機能の一部が重複することもあり、連携して使うことで、マーケティング、営業、顧客管理に至るまでを一連の流れで管理(一元管理)することができます。
グループウェア連携機能
グループウェアとは、Google WorkspaceやMicrosoft365など、企業や組織に属する人々のコミュニケーションを円滑にし、業務効率化を推進するためのソフトウェアです。
様々な人たちがチームで業務を行う上で、スケジュールや情報の共有が必須となり、情報共有がうまく行かないと、業務自体に支障をきたすことが増えてしまいます。
SFAとグループウェアを連携することで、SFAの情報がグループウェアに反映されるため、チーム内での情報共有が円滑になります。
チャット連携機能
SlackやChatWorkなど、普段使用しているビジネスチャットツールとSFAを連携させて、
SFAの更新をリアルタイムに受け取ることができます。
「チャットツール」と言っても、ツールによって機能や価格も異なります。チャットツールと連携して、どんなことを実現したいのか?を明確にした上で、導入するのがオススメです。
SFAを使うメリット
SFAの一番のメリットは、営業活動における定性的な情報を定量的に表してくれる点です。
ブラックボックス化していた営業パーソンの個々の行動を、数値によって可視化します。
例えば、自社のトップセールスマンAさんは「商談後1時間以内に必ずお礼のメールを送っている」や、「初回アポからクロージングまでかける期間はどんなに長くても1か月」といったような、目に見えない他の営業パーソンの営業プロセスが分かるようになります。
当然、営業方法に正解があるわけではないので、必ずこのタイミングでこの行動を取れば受注できる、という訳ではありません。
相手も状況も毎回違うので、パターン化することは難しいです。
しかしながら、企業に蓄積された営業プロセスのデータを分析することで、受注率の高い、いわゆる勝ちパターンというものは見えてきます。
自由度が高い分、個人の資質や経験によって成果が左右されやすいからこそ、営業パーソン全員が勝ちパターンを意識することが、営業組織全体のパフォーマンスを向上させる一番の近道になります。
つまり、営業プロセスの見える化と組織ナレッジの活用がSFA導入の大きなメリットと言えるでしょう。
SFA導入企業の半数は営業課題が解決されていない
営業活動を効率化するはずのSFAですが、約半数の企業で「営業課題が解決できていない」というデータも存在します。
当然ながら、SFAは導入したからといって課題が解決されるのではなく、運用・定着してはじめて効果を発揮するツールです。
自社に合ったツールを選ばなければ、得たい結果を得られぬままになってしまいます。
そこで、次のセクションでSFAを導入する際の具体的な選び方のポイントについて見ていきましょう。
SFAを導入する上での選び方のポイント
SFAを導入する上で何をポイントにすれば効果があるのでしょうか。
導入目的と課題の明確化
SFAを導入する上で重要なことは「SFA導入の目的と解決したい課題」を、それぞれ明確にすることです。導入前にこの2つを明確にしなければ、SFAの運用は上手くいきません。
現状の課題を解決するためには、SFAが本当に最適なソリューションなのか考える必要があります。この部分を曖昧にした状態で導入しても、現場の営業パーソンには定着せず、入力が面倒なツールが増えた、という印象を現場に与えてしまい全く活用されません。
現場の営業パーソンが自然と入力するためには、入力の負荷以上のインセンティブを感じてもらう必要があるのと同時に、入力を習慣化させる仕組みづくりを行わなくてはなりません。
適切なツールの選択
次に重要なことは、自社の営業組織に最適なSFAを選択することです。
SFAと一言で言っても、各社、様々な機能を搭載したSFAを開発・提供しており、どのツールが自社にとって一番合うものなのかを判断することは難しいですよね。
SFAの選択基準として、現場の営業パーソンの入力負荷はどのくらいなのかを1つの基準にしましょう。
どんなに優れた機能を搭載していても、結局、現場の営業パーソンが入力をせず、大切な営業情報がデータとして蓄積されなければ意味がありません。
また、SFAの導入前に無料トライアル期間が用意されており、使用感を確かめることができます。まずは無料トライアルで現場の営業パーソンに使ってもらい、現場の声に耳を傾けることが重要です。その後、自社の課題解決において、必要な機能が搭載されているのかを確認するといったフローがベストだと思います。
▶︎【実は50%以上の企業が課題が課題あり?!】失敗しないSFA導入手順とは?
SFAの導入を失敗しないためには?
ここまでは、主にSFAを導入することで得られるメリットを中心に紹介してきました。
SFAを導入したことで、営業の効率化・営業ナレッジの共有が実現し、営業パフォーマンスの向上を達成している企業が多くあります。その一方で、SFA導入を失敗してしまったというケースも多々あるという現状も知っていただきたいです。
一番多い失敗ケースは、導入したものの現場の営業パーソンに定着せず、全く入力がされないというケースです。多くの企業の失敗ケースがこれに該当します。
現場に定着しない要因は、「選択したツールが使いづらかった」「現場の営業パーソンが利用することで得るメリットを感じられなかった」「上司から入力を強制化されめんどくさくなってしまった」など、様々の要因があります。
一番の要因はSFA導入の目的が明確化されていなかったという点に尽きるでしょう。SFAを導入すれば、「今ある営業課題がなんとなく解決しそうな気がする」といった意識で導入をすると、現場には浸透せずに使われなくなってしまうことが多いのです。
何を解決したいのか、本当にSFAで今の営業課題は解決できるのかという部分を徹底的に考えることが、失敗を防ぐ上で非常に重要なのです。
失敗しないために、もう1点心がけていただきたいのは、最初は小さく始めるということです。
始めから 全部署で導入して一斉に利用開始するよりは、部署を限定して試験的に利用して、しっかりPDCAが回せるようになってから、徐々に広げていくやり方がおすすめです。
始めから多機能なツールを選んだり、個別カスタマイズをするよりは、目標を達成する上で必要最低限の機能をしっかり使いこなすというところから始めてみることが、失敗せずに活用が進む第一歩となるはずです。
どんなに素晴らしいツールでも、現場に定着しないことにはどうにもなりません。初めは小さく少しずつという意識を持つと、ツールの導入がスムーズになるのではないかと思います。これはコスト面を考えても有効だと思います。
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現場での運用・定着に強いSFA Mazrica Sales
ここまで、SFA導入に失敗しないためのポイントを紹介してきました。
中には「結局どんなツールを導入すれば、SFAの導入や運用・定着に失敗しないの?」という疑問を持たれている方もいるかもしれません。
そこでオススメなのが、現場での運用・定着に強いSFA Mazrica Salesです。
Mazrica SalesはSFAに必要不可欠な4つの機能を有していることはもちろん、営業現場での定着に最もフォーカスした、国産のSFAです。
画面の見やすさ、高い操作性に加え、営業活動で得られたデータを自動的にレポーティングしてくれる機能が標準で搭載されています。
Mazrica Salesの各種機能や操作性については、こちらのデモ動画でご確認いただけますので、ぜひご覧ください。
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さいごに
人口減少による働き手の減少や、働き方改革が騒がれている昨今、営業の効率化はどの企業にも当てはまる、改善すべき共通の課題になっています。
そうした中、現状の営業管理の方法に限界を感じている、これからSFAを導入したいと考えている方の参考になればと思い、ご紹介しました。
SFAがなぜ現場に定着しないのか、フォーカスをあてた記事もあるので、ぜひこちらの記事も参考にしていただければと思います。
SFA/CRM分類チャート 4つのタイプ
【2024年最新版】実はSFA/CRM(営業支援ツール)は国内だけでも、40種類以上の製品があります。その中から自社にとって最適なツールを予算内で探してくるのはとても大変ですよね… このebookでは、SFAを特徴から4つのタイプに分類し、それぞれがどんな企業にマッチするかについて解説しています。
資料をダウンロードする投稿者プロフィール
- Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。
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